らくだはお気楽
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094:底 より

ためらひのごとき間をおき潰れゆくわが靴底の青き梅の実
梅田啓子 (今日のうた) 

 ちょうど季節であります。
 実を採取する用ではない成りっぱなしの梅は、ばらばら落っこちてます。
 
 青梅のちょっと固めで、でもさすがに人が踏めばつぶれる、というその感触を「ためらひのごとき間を」おくとはうまい言い方。
 一瞬、梅の上に自分が浮いたような感覚があるのよね。でもってぐにっとひしゃげて潰れるんだけど、そのあともまだ種があるし果肉も分厚いからぺったんこにはならなくて。
 
 踏んだことない人もいるかもしれないが、一度でも体験していれば、なんともいえないあの感触が足の裏によみがえるんじゃないだろうか。
 
 今年は梅酒漬けようかな……てなことを、ふと、思ったりした。

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


夏実麦太朗 (麦太朗の題詠短歌)
飲み終えて穴があるゆえ見てしまう缶コーヒーの缶のおく底

伊藤夏人 (やわらかいと納豆2010)
底なしの沼に落ちたらもがかずにそのまま溺れてみようと思う

コバライチ*キコ (ペーパードリーム)
螺鈿敷く文箱の底はひんやりと元禄の夢閉じ込めており

畠山拓郎 (あいうえおあお)
どん底で知り合いになり腐れ縁甲子園にて土産購う

生田亜々子 (屏風と靴)
母さんが骨盤底筋体操にいそしんでいる夜のいりぐち

おっ (だいえいの短歌専門店)
何かしら不思議なことが起きたからラムネの瓶の底にビー玉

ウクレレ (ポケット短歌。-ウクレレ式短歌blog-)
底辺はぼくが支えてあげるからきみはドレスを着飾りなさい

富田林薫 (カツオくんは永遠の小学生。)
漠然とした未来のような塊を川の底から掬い取るのだ

ふうせん (575番地)
澄んでいて底まで見えるのに見えず海の秘密はやっぱり青だ

音波 (短歌のなぎさ)
木枯らしの季節の底で抱き合って君の背骨の場所を覚える

壬生キヨム (ぼくはこんなことが好き。)
底なしの食欲だけはあったころ肉の違いは嗅げばわかった

市川周 (ミルミルを飲みながら)
川底の車輪に染みるけふの月(橋から投げたのは誰のため)

久哲 (久哲の適当緑化計画。)
底辺の道に出てきたこの凸が火山じゃなかったら許さない

bubbles-goto (DRIBBLe HoUR)
地上での一世(ひとよ)をかけて鉱物の花を育てる地底王国

纏亭写楽 (ようこそ纏亭へ)
涸れ井戸の底から見上げる夏空に円周率などあてはめてみる

イノユキエ (十月堂)
海底に沈んだプラネタリウムからあぶく、死んでも星になれない

ひぐらしひなつ (エデンの廃園)
眼底を揺らぐひかりに刻まれた夏を手放さずに生きてゆく

春村 蓬 (風見鶏)
どこからも底の見えない穴がありひろひろと鳴る秋のこの胸

蝉マル (蝉の声)
背の高きビルがまた建つ行く道をいよいよ深き谷底にして

久野はすみ (ぺんぺん100%)
靴底を見てはいけない 草の実をひそかに運ぶうつわであれば

勺 禰子 (ディープ大阪・ディープ奈良・ディープ和歌山)
真夜中の湯舟の底にゆらゆらと沈めばゆれてゐる何もかも

2012/05/31  | trackback(0) | comment(2)


Comment

お気楽堂 様

私の歌を選んで下さいまして、ありがとうございます。

梅の実を踏んづけた時の、あのなんとも言えない感触を
見事に表現してくださり、とても嬉しいです。

2010年のお歌も、あとわずかですね。
いつもながら鑑賞を楽しみにしています。
梅田 啓子 URL | 2012.05.31 | edit?
何をおっしゃいますやら^^;
見事に表現なさったのは、梅田さんの歌ですよ~ん♪

すてきな歌をありがとうございました。
お気楽堂 URL | 2012.06.02 | edit?

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