らくだはお気楽
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001:風 より

手のひらで風花うけるホームにて発車のベルの空耳を聞く
佐田やよい (言の波紋)

 空耳という言葉がとても生きている歌だと思う。
 都会の喧騒の中で味わう一瞬の静寂の中に聞く空耳、哀しいとか一人だとか殊更に説明しなくても孤独を感じる。
 最初は田舎の駅の人気の無いホームを思い浮かべた。しかも一人ではなくこれから別れる人がその場に居る、そんな孤独感。
 どちらもありだし、イメージする場所によって感じる孤独も質が変わる。

以下、お好み選歌

作者名(作者サイト名)
言うまでもなく著作権は各作者に帰属する。


新井蜜(暗黒星雲)
かんからが風に飛ばされ転がって俺の先ゆく もうすぐ夜明け

くろ(鎌倉日記)
春の夜の寝やのあかりに屏風絵の旅人すこし近づいてをり

野良ゆうき(野良犬的)
迂闊にも真正面から風をうけ前傾姿勢が決まってしまう

五十嵐きよみ(ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
風邪声でゆくオーディション気休めに蜂蜜のどあめ口にふくんで

水都 歩 (水都blog)
駆け上る土手の草の香春の風卒業証書の筒投げてみる

舞姫 (Thirty One 題詠100首置き場)
風邪をひく一歩手前の微熱でもバファリンもってきてくれますか

暮夜 宴 (青い蝶)
あおぞらに8分音符を遊ばせて風の奏でるソネットは春

あおゆき (メソトリウム)
いつわりの風が吹くのでこのまちの動詞は時制を完了できない

みち。 (虹色アドレナリン。)
うしろから吹き抜けた風 もうここの芝生は過去の色をしている。

瑞紀 (歌信風(かしんふう))
封書から異国の風を解き放つペーパーナイフ金に光れり

にしまき (びおん書局 ※にしまき※)
風を踏む全てわかった振りをして背負う荷物はまだ重いまま

小籠良夜 (DARKSIDE OF THE MOON)
さて今宵、月の暗い側へ飛ぶよ。臆病風に吹かれたか、きみ?

瀧口康嗣 (可燃性連鎖)
木星で生まれた歌を風下に落としてだれが拾うのか見る

浅井あばり (ギンガムクロス)
関係が並べかえられなくなって風は不可算名詞になった

2006/09/11  | trackback(0) | comment(0)


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