らくだはお気楽
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054:電車 より

銀色のひかりの函となりていま郊外電車が鉄橋をゆく
村本希理子 (きりころじっく2)

 短歌ではわりと珍しい(と私が勝手に思っている)、瞬間を切り取った歌。
 鉄橋を渡る電車が「銀色のひかりの函」に見える。作者は多分橋の下の河原から見上げているのじゃないだろうか。陽の光が当たるとまぶしいくらいピカピカに光る。
 俳句を遊んでいると、この景色は結構ありがち、な気がするが、短歌の三十一文字でゆったり詠まれるとそれはそれ、なんとなく姿がよろしいような。で、俳句だとまさしく「今この一瞬」になるのに、短歌だとその後の時間の経過を含んで余韻を感じる、気がする。橋を渡って見えなくなるまでというか、音がだんだん遠ざかる余韻というか。

 景色を短歌で詠むのは案外むずかしい(私の場合、という意味です^^;)。なかなか「説明」を超えた三十一文字にならないんだよね……とほほ^^;

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


(ねこちぐら)
深々と闇を静かに潜り往く終電車には幻も乗る

すずめ (すずめの詩)
安穏のやみへとけゆく終電車すぎし夢々ふりむくもなく

富田林薫 (カツオくんは永遠の小学生。)
それはもうまっさおな電車にのって海へうみへとむかへ僕たち

稲荷辺長太 (マシンガンスキップ アドリブマニュアル)
「ライダー」の意味を調べに本郷と会う旅に出る電車に乗って

aruka (外灯都市)
風街で電車はゆれて夕まぐれきみはしきりに川の名をきく

nnote (題詠blog2007,nnote)
棄てたもの乗せて電車は南下する詩集こいびとわたし6月

ぱぴこ (テクテク)
日常が遠のいたころふるさとへ向かう電車は山地を越える

文月万里 (Kagerou つれづれ)
満ち足りて夜の電車に揺られおり祭の微熱まだ醒めやらず

小籠良夜 (《冥の逸脱》)
ますらをがつひに斃(たふ)るるひのもとの通勤電車てふ収容所

花夢 (花夢)
海へ行く電車のなかで潮騒のメロディーラインをそっと教える

月原真幸 (さ か む け の ゆ び き り 。)
さっき見た夢の余韻がわだかまる脳内に似る満員電車

萱野芙蓉(Willow Pillow)
夏しばし雨にやすらふ草はらを二両編成電車がとほる

やすまる (やすまる)
窓ごとにちいさなひとを眠らせて電車は春のくらがりを揺れる

佐原みつる (あるいは歌をうたうのだろう)
配色がどうにも許せないらしいもう三本目の電車を見送る

兎六 (一人暮らしの日記)
遠巻きに服屋のなかを覗き見る電車男のようなワタクシ

霰 (徒花日記)
オレンジの電車をいくつも見送って午後の隙間をしづかに埋める

2010/05/16  | trackback(0) | comment(0)


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