らくだはお気楽
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050:仮面 より

ありふれたかおをいちまい川底へ沈める夕ぐれの仮面売り
笹井宏之 (【温帯空虚】)

 考えるほどに不気味さを増す歌である。
 仮面売りは毎日違う顔で商売している。それも、商売ものの売れ行きをじゃましないように「ありふれた」顔をつけている。そして一日の商売を終える夕暮れに、その日の顔を川に捨てていく。
 「ありふれたかお」を外した仮面売りの顔は……?
 いや~ん、笹井さんの歌が怪人二十面相になってしまう……およよ。

 川底に沈めるのが「仮面」でなくて「かお」であるところがさすが詩人である。

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


西中眞二郎  (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
夕暮れのヴェネチアの店ほの暗く仮面は虚ろな目を開きいぬ

此花壱悟 (此花帖)
春来るらし天狗党増えまして白い三角仮面流行りぬ

磯野カヅオ (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
身に着ける仮面によって筆跡も変わるよだいたい四つ五つ

帯一鐘信 (シンガー短歌ライター)
Aという名前がついた少年のこの世のものと思えぬ仮面

五十嵐きよみ) (99本の薔薇の花束)
ヴェローナの仮面舞踏会(マスカレード)で知り合った二人とはまた異なる試練

夏実麦太朗 (麦太朗の鍛高短歌4)
とりあえず今を何とかする為に仮面の上に仮面を付ける

小籠良夜 (《冥の逸脱》)
わたくしは月を抱(いだ)きて直立すつまの仮面は疾(と)うに剥がして

描町フ三ヲ (水面走行)
さらけ出すことだけがすべてじゃなくて明智君にも見抜けぬ仮面

里坂季夜 (コトノハオウコク)
玄関の仮面置き場が暗いから僕もあの子もたまに間違う

大辻隆弘 (大辻隆弘 題詠100首のために)
はづされた仮面のやうに街上に麝香揚羽のひとつ落ちゐつ

川鉄ネオン (今週の俺が俺が)
仮面だと言い訳してた日は遠くオマエの素顔になってやしないか

末松さくや (旅人の空(待ち人の雪別館))
融点はいくつだろうか全身できみの仮面をあたためている

佐藤羽美 (hinautamemo)
暁の採石場に飛び交いし仮面ライダー宛ての電報

*ビッケ* (とっても短い今日の歌)
今宵またなりたい自分の仮面つけネットの中の仮想現実

moco (LyricHolic)
朝靄に霞む街並みくぐり抜け通勤列車に犇めく仮面

2010/04/11  | trackback(0) | comment(0)


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