らくだはお気楽
FC2BlogAdminRss1.0b

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--/--/--  


007:壁 より

また一人どこにもいないひとがいてますます白い税務課の壁
水須ゆき子 (ぽっぽぶろぐ)

 どこにもいないひと――をある方向で定義しようとする脳みそに「税務署」が割り込んでくると、ベクトルが変わってしまう。税を払うべき人が行方不明というよりはおばけだろうなぁ。ノルマに負けておばけ(=実在しない客)を作り出したことがある営業マンもいるだろうし。
 ただ、税務署では絶対に許されない存在だろう。マルサでなくてもほっとく訳にはいかず、しかも「また一人」ということはその前に一人ならず片付けているわけで。そりゃあもう、壁がますます白くもなろうってもんです(おいっ!

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


行方祐美 (フーガのように)
古代遺跡の壁画に風が渡るときツタンカーメンの背骨の鳴りぬ

此花壱悟 (此花帖)
壁に這う蔦はどこからくるかしら二の腕ほどの幹におののく

やましろひでゆき (短歌とか短歌とか短歌とか)
壁塗りに命をかける父がいて壁紙はがす母はすでになし

小籠良夜 (《冥の逸脱》)
壁紙は煤けてをりぬ その昔たれかを埋めし辺りの他は

暮夜 宴 (青い蝶)
鉄壁の嘘をいくつも積み上げて砂上の城の道化師となる

柚木 良 (舌のうえには答えがでてる)
壁に手をつけて窓から外を見てマットのみみはしまい忘れた

蓮池尚秋 (ハスタンカ☆ブログ)
二種類の指紋があった本棚と壁のあいだに落ちてた写真

五十嵐きよみ (晴れ、ときどきため息まじり)
もっとこう、言葉の壁があるのかと思った詩人と話すだなんて

(the strange of stranger)
初志貫徹ほど不器用なものはない何重に塗り直しても壁

村木美月 (うたりずむ)
君なしの舞台に立てと言うのならたったひとりで立つ壁の花

吉浦玲子 ([湖]湖蓮日日(これんにちにち))
地下鉄の車窓にわれは映りゐる嘆きの壁に立つ人のごと

吹原あやめ (ちいさくひかりかがやくもの)
白壁に映る桜の影のよう いつも儚い約束だけが

佐山みはる (月待ち人の窓辺)
岸壁に立てば私もさらわれし子を待つ母の姿なるかな

2009/05/14  | trackback(0) | comment(0)


Comment

Comment?





Trackback

URL : http://raquta.blog73.fc2.com/tb.php/387-275f0a6a

ご案内

・(承前) 選り好み・前置き
作者も読者もコメント大歓迎。
何しろ周回遅れの鑑賞ですので、古いエントリでもご遠慮なく。

カテゴリ
2014 題詠百首 (102)
・2014 一首選一覧 (1)
・2014 題読選り好み (101)
2013 題詠百首 (103)
・2013 一首選一覧 (1)
・2013 題読選り好み (100)
2012 (0)
・2012 一首選一覧 (1)
・2012 題読選り好み (100)
2011 邪道七七 (100)
・2011 一首選一覧 (1)
・2011 題読選り好み (100)
2010 題詠百首 (102)
・ 2010 一首選一覧 (1)
・ 2010 題読選り好み (100)
2009 題詠百首 (102)
・ 2009 一首選一覧 (1)
・ 2009 題読選り好み (100)
2008 題詠百首 (102)
・ 2008 一首選一覧 (1)
・ 2008 題読選り好み (100)
2007 題詠百首 (37)
・ 2007 一首選一覧 (1)
・ 2007 題読選り好み (101)
2006 題詠百首 (102)
・ 2006 一首選一覧 (1)
・ 2006 題読選り好み (101)
楽屋話 (24)
くもの巣 (16)
からだから短歌 (5)
コメント
トラックバック
リンク
プロフィール

お気楽堂

Author:お気楽堂
のんびり行こう

御用の節はご利用ください。
メールフォーム

ご訪問ありがとうございます
以前の記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。