らくだはお気楽
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031: 寂 より

腕ひとつ忘れて帰る寂しさよこの向日葵の喚びの中に
みなとけいじ (海馬)

 今回の一首選は先ず、お詫びから。
 実は咀嚼出来ていません。すみません。

 「腕ひとつ忘れて帰る」とはどういうことか?「読むのは私だ!」がモットーのワタクシ、どう解釈しようと読者の自由と常日頃思っているが、この歌には気楽な解釈を拒否された。(いや、単に私が無能なんです、トホホ^^;)
 第一、「喚び」も「さけび」と読んで疑問に思わなかったが、通常「喚(よ)ぶ」「喚(わめ)く」でさけぶとは読まないようだ。「おたけび」とでも読むのかなぁ?などと躓きだしたら下の句のイメージも曖昧になってしまった。真夏の群生する向日葵の中に何かを忘れる、というイメージだけは合っているだろうと思っていたのが、「この向日葵の喚びの中に」も何か大事な比喩ではないのかと思えてきた。
 お日様そのもの、「明るく前向き」の代名詞のような向日葵、故にその影はくっきりと暗い。そのコントラストのせいだろうか、とにかくお好みで勝手に選んだ歌の中でこれが一番「寂しい」歌だった。

 作る方だけでなく読む方も未だへたくそである。

以下、お好み選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


みずき (空)
落櫻に寂しき髪の乱れたる人待つ夜の四条烏丸(からすま)

丹羽まゆみ (All my loving ♪)
ビル街の底にうつむきどのひとも寂しきみづを背に負ふらくだ

暮夜 宴 (青い蝶)
寂しさのいたちごっこをしています いちばん太いしっぽはどなた

五十嵐きよみ (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
対になるワイングラスの一方をわざと割ってはよけい寂しい

ドール (花物語)
間違いはすべて消されて正解が寂しくひとつ残る黒板

夜さり (夕さり夜さり)
寂寥の壁に言葉は跳ねかへる李朝青磁の壺のくらやみ

ことら (ことらのことのは)
君ならねば贖(あがな)えぬこの寂しさよ 透き通るまで玉葱炒める

笹井宏之 (【些細】)
寂しさでつくられている本棚に人の死なない小説を置く

折口弘 (はっちんずBLOG)
寂しいと告げる相手のないままにネクタイ締めて会社に向う

ぱぴこ (テクテク)
寂しさがゼリーになって冴えながら震え続ける いっそ崩して

水沢遊美 (ふんわりんさまの想ひ人)
瑠璃色のグッピーだけが動いてる 私の部屋はそうね寂しい

碓井和綴 (雨歩日記)
寂しさもオブラートには包めぬか胃薬の水ひとり取りゆく

yurury** (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
いつかてふ名の時はなし 葉脈の寂々振れて血脈を断つ

ひぐらしひなつ (エデンの廃園)
寂しさを言いつのられて真夜中の受話器に蔦が絡みはじめる 

帯一 鐘信 (361℃)
引き出した音叉の波の谷間には警報がなる静寂がある

小太郎 (ねこのにくきゅう)
褪せた服、欠けた靴だけ持っている 私の中の寂しい人形

新藤伊織 (月が堕ちるころ)
押入れで眠る惨めな約束に火をつけるとき寂しさが降る

浅井あばり (ギンガムクロス)
寂しさを蹂躙したい雪夜には315円のトリュフチョコ

近藤かすみ (気まぐれ徒然かすみ草)
人生はほんま、いろいろありまして『寂聴あおぞら説法』を聴く
(瀬戸内寂聴 光文社)

2006/12/05  | trackback(0) | comment(0)


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