らくだはお気楽
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038:抱 より

うわべだけ大人になって宿題を抱えたままでたそがれてゆく
五十嵐きよみ (111.31KV620日記)

 主体が子どもというわけではないのだろう。
 したがって、「宿題」も学校の勉強というわけではないのだろう。
 
 「うわべだけ大人に」なったという自覚は、青春時代に始まって歳をとってもなくならない気がする。
 40になっても50になっても、「うわべだけ」。それは、若いということではなくて、いつまでも半人前、そんな自省。
 「宿題」も、大人になる過程で済ませるべき事柄、なのだと思う。
 もちろん、喩えとして、学校の宿題を抱えたまま=終わらないうちにいつの間にか年をとってしまった、そういう焦燥感というか喪失感のようなものとも読める。
 
 そして「たそがれてゆく」。人生の春と夏はもう過ぎてしまった、という思い。
 うう、身につまされる……

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬省略


氷吹郎女 (空蝉乃歌屑)
ヤキモチをどう妬くべきか抱き枕抱いて眠っている横顔に

葵の助 (螺旋浮遊)
産声を上げたばかりの子を抱くようこそ世界、ようこそ世界

廣田 (海猫亭)
失望を抱く貴女が火をつける希望という名の煙にむせる

夏樹かのこ (鹿の子帳)
さんずいをまとえばもろくなる泡は青い酸素をひっそりと抱く

久哲 (久哲の適当緑化計画。)
酔漢が電信柱抱く夜の周囲ではじまりつつある真夏

中村成志 (はいほー通信 短歌編)
0時半ネクタイの無き壮年は西洋便器抱き眠れり

村木美月 (うたりずむ)
ひぐらしの鳴く森にいて逝く夏の抜け殻を抱く弔うごとく

市川周 (ミルミルを飲みながら)
秋風や形の違う抱き枕(昨日はイルカ今日ウナギイヌ)

星川郁乃 (Air Station)
このところやけに抱き枕が売れるさみしいひとがふえてゆくのだ

今泉洋子 (sironeko)
撫子は備前の水を吸ひ上げて野にあるごとき彩を抱けり

なぎ (Dum Spiro, Spero.)
抱きしめる力が愛の証ならわたしあなたを壊してしまう

ひぐらしひなつ (エデンの廃園)
そう、いずれ忘れるでしょう抱くときのかすかな翳りそしてあなたを

夏嶋真子 (秋のため息 三日月のくちびる)
くちびるでかたちを結べぬ狂おしい想いを抱いて風花は散る

2012/10/27  | trackback(0) | comment(0)


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