らくだはお気楽
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019:層 より

様子良き白亜紀の層暗きまま気楽嘘の気悪は虚数よ
保武池警部補 (偶然の図書館の別館)

 ずっと気になっていたテーマ詠(?)の保部池さんです。
 回文俳句は知っている人もいて馴染みがあるが、よもや短歌で回文を、それも題詠で100も作ろうとは。物好きというか豪胆というか。(褒めています^^;)
 
 結句の「悪は虚数よ」でいただくことに決定。
 上の句もバッチリ決まっているしね。「気楽嘘の気」が苦しいっちゃ苦しいかもしれないが、そこはそれ、回文ですから。嘘は気楽だが悪は虚数、と読むと、何となく哲学っぽくて「白亜紀の層」の道具立てが生きてくる。

 数学は好きだったが虚数だの無理数だのという哲学的な部分は苦手なので、実がないのになんで計算に使うねん!!という体たらくだが、実でないのに存在する、そんな意味にとらえれば如何にも「悪は虚数よ」ということになる。(あくまで言葉としてであって、数学的には一切頓着しません^^;)

 あ、気楽の後で切るのもおもしろいか。
 ――白亜紀の層は暗いまま気楽(に眠っている)、嘘の気と悪は虚数。
 嘘の気の中に悪がある、とも読めるが……うーむ。やっぱり、嘘と悪は別にしたいなぁ。

 蛇足ながら^^;
 参照: 「虚数とは結局なんですが?」 (教えて!goo より)
 ちゃんと返事が来るのがすごいなぁ。 「imaginary number」もきれいだけど、詩の言葉としては「創造数」よりだんぜん「虚数」だよねぇ。

  言葉っておもしろい。つか、回文のような技法があぶりだす言葉の作用の面白さ、というところか。

以下、お気楽選歌
作者名(作者ブログ名) 敬称略


夏実麦太朗 (麦太朗の題詠短歌)
大空がいろんな色に変わるから高層ビルは群れになりたい

飯田彩乃 (陸を離れる)
きみの指とわたしの膚(はだ)のあわいにも他人という名の層があるのだ

螢子 (雪月花)
嘘ひとつ隠すためまた嘘をつく君の言葉は層と成りゆく

横雲 (あしたの雲)
大塔の裳層(もこし)を濡らす春の雨髪しなやかに愁ひ深めり

氷吹郎女 (空蝉乃歌屑)
幾つもの層が重なる 次元とは何て儚い薄皮だろう

おおみはじめ (探花)
成層圏行きのきっぷを買う人を対流圏で見送っている

佐田やよい (低速飛行)
最下層のファイル開けば潮騒が遠い場所から響く新月

本間紫織 (**JEWELRYBOX**)
より一層強く感じる八月の汗とあなたと花火のにおい

希 (短歌ブログ・アブラカダブラ!)
曇る日の頭痛のわけは気付いてる層積雲は灰色の嘘

市川周 (ミルミルを飲みながら)
オゾン層つきぬけがちなライカ犬(猫より長いその半減期)

黒崎聡美 (ゆびおり短歌)
ひとすじの煙は昇りこの空の層は厚みを増して広がる

美亜 (余韻嫋嫋)
幾重にも積もる地層のその奥で琥珀が抱(いだ)くきんいろのゆめ

月原真幸 (さかむけのゆびきり。)
壜詰めの成層圏という説をくつがえさない三ツ矢サイダー

伏木田遊戯 (卓上驟雨)
層雲が薄紅色に明けてゆく来世は鳥になれるだろうか

豆野ふく (それゆけ!だいふくもち)
薄鼠の乱層雲が邪魔をして君が見えない七月七日

夏嶋真子 (秋のため息 三日月のくちびる)
臨終に間に合わなくて「さよなら」が成層圏を漂っている  (祖父へ)

2012/10/05  | trackback(0) | comment(2)


Comment

取り上げていただきありがとうございます。
去年、急に思い立ってはじめた回文短歌ですが、なんとか今も続いております。
過去作をあらためて見返すと、けっこう恥ずかしいものですね。(^_^;
保武池警部補 URL | 2012.10.22 | edit?
警部補殿、いらっしゃいませ。

勝手読み恐縮です。
一首選は意味が通じて共感するものを選びがちなので、
保武池さんの歌はどうしても落ちてしまって、申し訳ないm(_ _)m

それにしても、短歌どころか、ものごっつ長い歌というか詞もありますね。
すごいなぁ。
私の場合、脳みそに回文用の回路が無いようです^^;
飯にお煮しめ止まり。あ、中島みゆきの歌で「世の中馬鹿なのよ」だけ覚えました^^;

この後も、100まで楽しませて頂きます。
すてきな歌をありがとうございました。
お気楽堂 URL | 2012.10.24 | edit?

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