らくだはお気楽
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一首選一覧 2011

100:完 より
音波  いつまでも完結しない夢に似たディアゴスティーニ分冊百科
099:惑 より
龍翔  衛星がひとつしかない惑星が別に一途という訳じゃない
098:味 より
小林ちい  新しい味のコロンが出ただけで騒がしくなる二年六組
097:毎 より
砂乃  そういえばあれはどこだという父に母は毎回眼鏡を渡す
096:取 より
五十嵐きよみ  人間は扱い方が難しい 揺すった箱から取り出すケーキ
095:遠慮 より
芳立  〈神無月恋〉 神なくば遠慮も解くや通ひ路を染めわたりゆくくれなゐのころ
094:裂 より
星川郁乃  なにかしら意味も必要もあるのだろう裂けるチーズが裂けることにも
093:迫 より
飯田和馬  クリスマスソング流れて冴える赤 みな迫真の演技に見える
092:念 より
tafots  ブラジャーの既成概念くつがえす脱がされ方を思い出す夜
091:債 より
鮎美  晩秋の銀杏並木の燃ゆる黄よ書債ある身はゆつくり歩む
090:そもそも より
香澄知穂  そもそもの動機は何でも構わない 逃避で辿り着く場所もある
089:成 より
五十嵐きよみ  ひらがなで成り立っているあこがれをどうか漢字に置き換えないで
088:湧 より
龍翔  湧き起こるリビドーの所為にすれば良い フロイトだけは貴方を赦す
087:閉 より
さくらこ  光年をゆく覚悟ならあったのにわたしを月に閉じ込めたがる
086:貴 より
おおみはじめ  貴族にはろくな人材いないのが銀英伝の瑕かもしれぬ
085:フルーツ より
酒井景二朗  このナイフルーツは遠く西方の囘教王に發すと聞きつ
084:総 より
ひぐらしひなつ  常春のごとし自社ビル屋上の総務課女子のランチタイムは
083:溝 より
東雲の月  側溝に落ちた車は無念さを傾いだ角度で訴え続ける
jun  一瞬で世界が変わる側溝の蓋なき路に斜めの愛車
082:万 より
ほたる  ペン先のやわらかな撓り確かめる赤いボディの万年筆よ
081:配 より
伏木田遊戯  老動詞がが配下の助詞ののの品下る起ち居に激し渇を入れどもももも
080:結婚 より
保武池警部補  探す世の そう 結婚は永久の日の和とハンコつけ 嘘の縁(よすが)さ
079:雑 より
桑原憂太郎  読みさしの雑誌のごとく新学習指導要領置き去りにせり
078:卵 より
久野はすみ  無理をして片手で卵わるような日々につかれて飲む茉莉花茶
077:狂 より
水風抱月  其はまるで恋にも似たり吾が胸の触れ得ぬ箇所へ点る狂気は
076:ツリー より
晴流奏  鮮やかなビジョン託され伸びてゆくスカイツリーの孤高なる夢
075:朱 より
原田 町  延々とつづく鳥居をくぐり行く伏見稲荷の朱色の世界
074:刃 より
ウクレレ  まな板の朝の光を切り刻む出刃包丁はやさしい楽器
073:自然 より
ひぐらしひなつ  不適切かつ不自然な関係を結びに午後のバスに乗り込む
072:汚 より
廣田  悪徳を知りそめし夏過ぎさりて生徒手帳の汚れを落とす
071:謡 より
横雲  春雨に枕くづせる女居て遠きむかしを艶めく謡ふ
070:介 より
粉粧楼  遺伝子に魚介の記憶息づいて水の恋しい夜は眠れず
069:箸 より
伊倉ほたる  菜箸で転がしているゆでたまご「母」で始める一日のため
068:コットン より
北爪沙苗  何事もなかったような空がありコットンシャツを着て跳躍す
067:励 より
久哲  柄に無く励ます父の文体でがさごそさせてみるくすりばこ
066:豚 より
みち。  残酷な部分はだれかの手にまかせイベリコ豚はメロンの上に
065:羽 より
蜂田 聞  飛ぶことをやめた鳥ありヒトがなぜ羽を羨むことなどあろう
064:おやつ より
飯田彩乃  たましいのおやつのようなわたあめをゆびでつついてひとなつがゆく
063:丈 より
猫丘ひこ乃  右上がり気味に書かれた手紙から思いの丈がときどき刺さる
062:墓 より
じゃこ  お墓でもぐっすりと眠れるようにモーツァルトを骨に聴かせる
061:有無 より
伏木田遊戯  なめくじに母性の有無を訊ねてもかたつむりほど流暢ではない
060:直 より 
おちゃこ  放課後の黒板消せず日直のふたりの名前傘で挟んで
059:騒 より 
西中眞二郎  騒音も間遠となりて盛り場のシティーホテルの夜も更けたり
058:帆 より 
梅田啓子  海面に触れむばかりに反り出せば風はらむ帆と太陽ありき
057:ライバル より 
稲生あきら  ライバルと呼ぶ気はないがとりあえず現時点での負けは認める
056:摘 より 
北大路京介  才能を摘まれてからは何をしていいか分からず時間が余る
055:虚 より 
紫苑  うつくしき虚像ならまし産毛なきビスクの頬を撫づるてのひら
054:丼 より 
コバライチ*キコ  丼に金魚を放つ夕間暮れ花火の音が遠く響けり
053:なう より 
酒井景二朗  高き枝に憩ふ小鳥よなうごきそ我が寫眞機は武器にはあらず
052:芯 より 
久哲  尺と言う古い単位に包まれて花火の芯で眠る夏色
051:漕 より 
黒崎聡美  ボート漕ぐ人らのいない湖に女ふたりでお金の話
050:酒 より 
ウクレレ  日本酒を飲む横顔があまりにもしあわせそうで三杯おごる
049:方法 より 
穂ノ木芽央  シグナルがそろそろ青に変わる さう 方法なんて幾らでもある
048:束 より  
龍翔  たましいの行き着く先を考える バケツの中の菊の花束
047:態 より 
五十嵐きよみ  見るほどに媚態のようで飾られた百合の向きだけそっと動かす
046:奏 より  
吾妻誠一  白鍵があちこち抜けた僕なのに奏でてくれる君の指先
045:幼稚 より 
ちょろ玉  幼稚園以来ほっぺにある記憶 初恋の「は」を君とおぼえた
044:護 より  
鮎美  秋の陽のきらきらとして君に庇護さるるをとめの健やかな笑み
043:寿 より 
不動哲平  寿の金文字おどる封筒の海老のごときがうまく嵌らぬ
042:至 より 
みち。 まぼろしに至る過程で間引かれたほんとうは咲くはずだった花
041:さっぱり より 
酒井景二朗  さつぱりを探し求めて晝日中風呂屋の富士に辿り着きたり
040:伝 より
黒崎聡美  伝言のメモを手にとる ふたりいる母はどちらも薄い字を書く
039:庭 より
央上理史  寒太郎から逃れ来る庭先の雀の子らを愛して止まず
038:抱 より
五十嵐きよみ  うわべだけ大人になって宿題を抱えたままでたそがれてゆく
037:ポーズ より
ワンコ山田  「腕ずくで奪う」ポーズを何回か見せてくれたらもうそれでいい
036:暑 より
片秀  猛暑日の公立校は地獄だとしみじみ思う午後の漢文
035:罪 より
清次郎  宗教を持たぬ身なれば吾が罪は吾が形して降り積もりたる
034:掃 より
市川周   ルンバみな掃除放棄の九月かな(あいまいなその労使協定)
033:奇跡 より
佐田やよい  祈っても昨日に戻ることはない辞書の奇跡の頁を破る
032:町 より
藤田美香  だれにでも居場所はあるというわりにさみしい町と路地が多いね
031:電 より
冥亭  天神のまします街のたそがれに「電氣蕎麦」なる看板灯る
030:遅 より
佐藤紀子  門限に少し遅れて帰りたる娘は常より少しおしやべり
029:公式 より
富田林薫   公式にならないように海鳥をみなみの島のみさきに放つ
028:説 より
みち。  生きている意味には諸説あるらしくときどき吸った空気がにがい
027:水 より
今泉洋子  水にさへ陰陽あるを哀しみて寅の時刻の水を汲みあぐ
026:震 より
希  『震』という一文字くしくも百題に選ばれており二〇一一
025:ミステリー より
市川周  ミステリーサークルは何月の季語(金子兜太に一任される)
024:謝 より
瀬波麻人  結局は謝るんだねそうやってみんな私の前から消える
023:蜂 より
みち。  蜂みたくだれかを刺したりしないけどわたしのなかにちゃんとある毒
022:でたらめ より
飯田和馬  でたらめに並んでいると見せかけて神の摂理に適うおばちゃん
021:洗 より
すわこ  髪の毛を洗ってくれた厚い手に あたまの骨が恋をしました
020:幻 より
夏実麦太朗  幻のねぎラーメンは確実に一日十食あるということ
じゃこ  おばさまはだし昆布とか玉子とか幻をすぐお取り寄せする
019:層 より
保武池警部補  様子良き白亜紀の層暗きまま気楽嘘の気悪は虚数よ
018:準備 より
砺波湊  看板になりかけのベニヤ板の群れ準備のほうがお祭りじみて
017:失 より
氷吹郎女  色褪せてしまった恋に失恋と名前をつけて飛ばす風船
牛 隆佑  僕もまた誰かにとっての失ったものでありえて宙を漂う
016:絹 より
安藤三弥  気を抜くと溺れそうです 絹帯を締め上げていく きゅっと泣く
015:とりあえず より
牛 隆佑  ひとまずととりあえずとを糸にして編んだミトンをあなたにあげる
014:残 より
希  さっきまでみていた夢の色をして夜明けのふちに消え残る月
013:故 より
星川郁乃  何故、何故とつらなる問いを飲み込んで雪平鍋にミルクを注ぐ
012:堅 より
ろくもじ  口は堅い人だったなと思い出す 陶器のカップは独りで割った
011:ゲーム より
月原真幸  ゲームより現実感がうすくなる午前3時の間接照明
010:駆 より  
ちしゃ  「べきだ」とか「ねばならない」を投げ捨てて駆けていきたい妄想の果て
009:寒 より  
逢  「おかえり」が返ってこないだけなのにこんなに寒いのはなぜだろう
008:下手 より
月原真幸  口下手な人が唱えた呪文だし叶わなくても責めたりしない
007:耕 より  
史之春風  よのなかは休耕田の凧揚げの奴(やっこ)の足の新聞の端
006:困 より  
雑食  困惑がしつこくこびりついている君の残した合鍵の溝
矢島かずのり  合い鍵はなくしたけれどもう二度と使わないので困らなかった
005:姿 より 
穂ノ木芽央  あと三分待たせてみやう珍しく緊張してゐる後姿を
004:まさか より  
天野ねい  まさかって言われることをしてみたい まずは「いいえ」を突きつけてみる
003:細 より  
じゃこ  細胞のひとつひとつが反乱を起こしたことによるつまみ食い
002:幸 より  
オリーブ  坂道の途中にあった幸せを 自転車からは拾えなかった
001:初 より  
螢子  失ったひとつの恋がうたとなり初めて君を文字におさめる
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2006/06/02  | trackback(0) | comment(0)


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