らくだはお気楽
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一首選一覧 2010

100:福 より
牛 隆佑  幸福は重さの単位ほしいのは45キロ分だけでいい
099:イコール より 
龍庵  イコールで結んだときに消えてゆく多少の差異の行方を思う
bubbles-goto  宇宙ってどうなってるの? イコールの先どこまでも連なれる3…
098:腕 より 
古屋賢一  抱き枕を腕枕して寝てました 布団から出るまでが夢です
097:換 より 
夏実麦太朗  年二回タイヤ交換するときに細いジャッキのパワーに惚れる
096:交差 より 
菅野さやか  見上げれば立体交差の道路あり 車は今日も空を飛べない
095:黒 より 
中村あけ海  輪転機回し疲れて真っ黒な両手で開けるカロリーメイト    
094:底 より 
梅田啓子  ためらひのごとき間をおき潰れゆくわが靴底の青き梅の実
093:全部 より 
中村あけ海  庶務課でも全部は把握してませんゴキブリホイホイの置き場所なんて
092:烈 より 
ひぐらしひなつ  烈しさを見送り秋の机には白紙のままの手紙がのこる
091:旅 より 
夏実麦太朗  小説のなかに出てくる旅びとの三度の飯のことが気になる
090:恐怖 より 
青野ことり  見なければないことになるわけじゃない 恐怖と名づけるほどでなくても
089:泡 より 
わだたかし  グルグルと泡にまみれて廻ってる 戦い終えた今日のYシャツ
088:マニキュア より 
tafots  マニキュアを乾かすために起きている 電話を待っているのではなく
087:麗 より 
振戸りく  本名を思い出せない同窓会 お蝶夫人は竜崎麗香
086:水たまり より 
西中眞二郎  にわか雨上がりし道の水たまり 歩みにつれて雲の流れる
085:訛 より 
野州  活字にても訛は消せず青森の林檎の枝を揺さぶりやまず
084:千 より 
村上きわみ  きびきびと千鳥格子のスカートがやってきてわたしをたしなめる
083:孤独 より 
壬生キヨム  贅沢をかみしめているこたつむり孤独は暖かくても孤独
082:弾 より 
じゃこ  弾む胸!(ウキウキとした状態の表現でありAカップも可)
081:シェフ より 
豆野ふく  「本日のおすすめ」を乗せて白く光るシェフ見習いが洗ったお皿
080:夜 より 
ミナカミモト  忘れたき名を深酒の野に捨てて白河夜船の水面に出づる
079:第 より 
bubbles-goto  女子だけがどこかに消えて教室のカーテン孕む第二次性徴
078:指紋 より 
氷吹郎女  ちょっとだけ意識してみて ほんとうはベースの音は指紋で弾くの
077:対 より 
青山みのり  永遠にたどりつけない対岸の駅となりたりすみれ一群れ
076:スーパー より 
市川周  砂を吐くしじみ深夜のスーパーで(ラップを押して伸びるかいわれ)
075:微 より 
秋篠  陽光の 溢れる教室 微笑んだ 君に恋して もうすぐ一年
074:あとがき より 
鮎美  校庭の土も埃もしづめゆく九月の雨は夏のあとがき
073:弁 より 
新井蜜  弁当とポットを持つて雲に乗る夏のあなたに会ひたくなくて
072:コップ より
梅田啓子  《落としても割れないコップ》の疎ましさドライジンジャーらっぱ飲みする
071:褪 より  
鮎美  紫陽花に色の濃き群れ淡きむれありて等しく褪せてゆきたり
070:白衣 より
理阿弥  ポケットへ牛に喰わせる磁石入れ白衣の兄が往診にゆく
069:島 より  
周凍  あきつ島千種のこころふりゆけどやまとことのは絶ゆるものかは
今泉洋子  秋津島やまとの行方見つめゐる阿修羅の纏ふ千年の闇
068:怒 より  
bubbles-goto  お怒りはごもっともですと受け止めてあとは権限のない役職
067:匿名 より
古屋賢一  踏切に匿名なくて遮断機のほそい意見は尊重される
066:雛 より 
村上きわみ  雛衣を繕う叔母のうなじから胡乱な花が咲いております
065:骨 より 
牛 隆佑  さあ何をはじめるためにやめようか私の骨は良い音が鳴る
064:ふたご より 
越冬こあら  ふたごっていっつも比べられちゃうのって文句言うなよそのユニゾンで
063:仏 より 
夏実麦太朗  ゆうぐれの仏壇店のあかるさよガラスケースに鈴ふたつある
062:ネクタイ 
市川周  エルメスの時にかぎって山羊が喰う(ネクタイしめて荒野をゆけば)
061:奴 より 
村上きわみ  愛い奴、とふざけて呼べばすこやかな尾を持つけもの我に寄り来る
060:漫画 より 
原田 町  「ブロンディ」の漫画の中のサンドイッチその分厚さに戦勝国あり
059:病 より 
ウクレレ  また恋の病をぼくは患った予防接種をしたはずなのに
058:脳 より 
山口朔  右脳から毎晩きみがやってきて愛のひとつも囁かず去る
057:台所 より 
こなつ  ハレの日もケの日もありて台所 母の面影しまう抽斗
056:枯 より 
古屋賢一  何にかはわからないけど負けているかもしれない平成枯れすすき
055:アメリカ より  
bubbles-goto  アメリカに虐げられたアメリカの喉の震えをブルーズと呼ぶ
054:戯 より  
生田亜々子  戯れの海に潜って見上げれば愛の言葉はみな浮いていた
053:ぽかん より  
邑井りるる  擬態語のビルから昨夜飛び降りたぽかんのことは追って沙汰する
052:婆 より  
如月綾  運命のひとには逢える気がしない 婆抜きは最後1枚残る
春村 蓬  捨てられてゆくペアカードある意味で婆抜きの婆は勝ちかもしれぬ
051:番号 より  
中村梨々  番号を掛け間違えたような朝 知らない人になって手を振る
050:虹 より  
中村梨々  一枚の絵ハガキに咲く海の色 虹を描くという水夫から
049:袋 より  
bubbles-goto  鼻先で夜に触れれば寝袋の外の世界のすべてが秋だ
048:来世 より
村木美月  来世まで引きずりそうな縁ひとつ後生大事に今生をゆく
047:蒸 より  
片秀  思い出も遺伝するのか懐かしい知らないはずの蒸気機関車
046:じゃんけん より  
ミナカミモト  じゃんけんで出し合うパーの掌をそのまま繋いで帰る夕暮れ
045:群 より  
中村あけ海  秘書たちがアースジェットを振りかざし不思議な群舞を披露している    
044:ペット より
梅田啓子  赤き水入れれば赤きペットボトルそのひそやかな淋しさを置く
043:剥 より
r!eco  マニキュアが剥げてしまった薬指 そろそろ恋がしたいと想う
042:学者 より
睡蓮。  勉強が好きだっただけ「学者でもなるのか!?」なんて大人が言うな
041:鉛 より
五十嵐きよみ  絵の具ならいちばん早く減るものを色鉛筆は白だけ長い
040:レンズ より
山口朔子  コンタクトレンズ外して肌色のもやもやからの説教を聞く
039:怠 より
髭彦  怠業と訳されをりし仏語をば誰ぞ略してサボると言ひき
038:空耳 より
久野はすみ  空耳にふるえる鼓膜 必要か不必要かといえば必要
037:奥 より
久野はすみ  束縛の快楽を知りてひそやかに奥付に押す朱き印鑑
036:正義 より
酒井景二朗  たこやきを頬ばり乍ら眺めてゐた色とりどりの正義の味方
035:金 より
春村 蓬  何回もつくため息に混ざり合ひ「金輪際」とふ言葉が落ちる
田中彼方  (ここに季語)根岸の里の侘び住まい。 それにつけても金の欲しさよ。
034:孫 より
穂ノ木芽央  うれしげに母は出かける初孫の笑顔それから風邪をもらひに
033:みかん より
南雲流水  後先も考えないで歯を磨くさびしい夜のみかんは苦い
032:苦 より
豆野ふく  噛み潰す前に小さな苦虫を摘み出しては流しに捨てる
031:SF より
ミナカミモト  亡びたるかの遺伝子がSFを読む、未来へと帰らせ給え
030:秤より
O.F.  天秤座だけを採用するんどすハカリのイシダは京都の会社
029:利用 より
黒崎聡美  十代の夜にうまれた詩の束を再利用せず火はゆきわたる
028:陰 より
富田林薫  いつの日か陰をなくしてひかりある表になりたい月の裏側
027:そわそわ より
田中ましろ  街路樹がそわそわしてる 屋上でドナドナを歌うのは止しなさい
026:丸 より
周凍  満ちてこそ玉藻の城ぞ本丸の石垣映ゆる堀の汐みづ
025:環 より
村上きわみ  循環のどこかが軽くとどこおる今日のわたしに白湯をふるまう
024:相撲 より
sei  トッケビが相撲取らむと言ひしより毎夜ひとりで四股ばかり踏む
023:魂 より
邑井りるる  魂魄を魂と魄とに分離してそれぞれ課税対象とする
022:カレンダー より
竹中 えん  カレンダーめくれば夏の気配して水透きとおる六月の湖(うみ)
021:狐 より
越冬こあら  あゝ狐おとぎの国で悪さして昔ばなしで恩返しする
020:まぐれ より
西中眞二郎  気まぐれにはじめし選歌も五年経てば抜き差しならぬ関わりとなる
019:押 より
橘 みちよ  髪を巻き娘(こ)は制服のスカートを寝押しし眠る明日なにかある
018:京 より
B子  濡れ髪の少女眠れる8月の京阪電車は塩素のにおい
017:最近 より
飯田和馬  気付いたら顔がなかった。そういえば最近だれとも会ってなかった。
016:館 より
天国ななお  満員のカラオケ館を前にして路上で歌う中島みゆき
015:ガール より
さむえる  重力を持たぬ世界の夢を見る恋人たちのマルク・シャガール
五十嵐きよみ  背の翼ふいに失うシャガールの絵の中にいる夢からさめて
014:接 より
酒井景二朗  今日もまた間接税のかたまりをくはへ乍らの亂讀暮らし
013:元気 より
陸王  きみのいう元気は所詮ひとり聴く中島みゆきと似たメカニズム
012:穏 より
ezmi  穏やかな人と呪いをかけられてこの上何を失えばいい
011:青 より
夏実麦太朗  ゆくりなく青い画面は現れてひとは眩暈というものを知る
010:かけら より
櫻井ひなた  思い出の手前くらいのかけらがいいあのひとになる一部であれば
009:菜 より
伊藤真也  フラミンゴ立ちの流しに差す茜 菜箸ですする緑のたぬき
008:南北 より
斗南アキラ  南北じゃなくてあなたを指し示すコンパスひとつ買う夢の跡
006:サイン より
F-Loch  たましいを悪魔に売るとサインしてそれでも下手なヴァイオリニスト
005:乗 より
山口朔子  乗車率200%になると翼が生える僕の自転車
004:疑 より
星川郁乃  疑問符を右手に提げて立っているわたしに感嘆符をくれまいか
003:公園 より
野州  帰らずに済む旅のこと考へるベンチがひとつ公園にある
002:暇 より
重松菜生  こんなにも誤字ばっかりの遺書のため有給休暇を無駄にしたのね
001:春 より
原 梓  やわらかな春に似た鬱やってきて上り框で靴を揃える
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2006/06/01  | trackback(0) | comment(0)


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